2010年2月6日土曜日

特別な作品

フランスの作曲家プーランク。
20世紀を代表する作曲家の一人。

私、彼の作品には
妙に縁があるんだなぁ。

昨年リリースした初のCDが
プーランクの歌曲集「画家の仕事」。
そして
オペラ研究所の修了公演で演じた役が
プーランクのオペラ「カルメル会修道女の対話」の主人公
ブランシュ・ド・ラ・フォルス。
日本では彼の作品が演奏される機会が少ないのが残念。

確かに
旋律は音の数は少ないにも関わらず
単純ではないし
和声の面から見ても
難解なところもあるけれどでも、私が感じるには
ひじょうに知的だし
感情に流されない理性的な所もありそれでいて
時に 何とも満ち足りた
ジワッと涙が出るくらいの天国的で天上に誘われるような響き・・・があるわけ。
これは計算では生み出せないね。
天性のセンス、感性の成せる技。
この両者のヴァランスが絶妙だと思ってる。

日本ではなかなか演奏される機会がない・・・
と言いましたがッ今日は珍しくもあり
はたまた
個人的には
ひじょ~に懐かしくもある
彼のオペラを観に
上野・東京文化会館へ行ってきたので~す♪
ズバリ!演目は「カルメル会修道女の対話」。そう
10数年前修了公演で上演したオペラね。
ついつい懐かしくて
昔の写真、持ち出しちゃったよ~→
(今より 太ってるな・・・)
ストーリーは
フランス革命時の実話をもとにした
テーマの重いシリアスな内容ではある。でも神の存在や信仰心、
死生観、人間の弱さなど・・・
考えさせられるテーマだし
心に響くメッセージが満載で
一気に全3幕を観賞。
一人ひとり個々の印象的なアリアがある、
というよりは
修道女たちの群像劇としての色合いが濃く
重唱や「Salve regina」「Ave Maria」「Ave Verum」
などの宗教曲の合唱の美しさが際立つ。
ホント
そのう~つ~く~し~さ~!!!
ったら
鳥肌もの。

20代の研究生時代を思い出し
蘇る記憶・・・

今 目の前で繰り広げられている舞台と
自分がかつて演じた時の様々な想い出が交錯し
グっと胸に込み上げてくる不思議な感動がある。

普段のオペラ鑑賞とは一味違う
作品の中に自分が存在するひとときだった。

0 件のコメント:

コメントを投稿